クリスマスのごちそう

ホーム(トップ)ページへ戻る

私は北海道の生まれです。両親がクリスチャンでしたので、クリスマスには真っ白な雪の中を教会に行って礼拝に出、夜は母の手作りのごちそうで祝いました。ここでは、昔アメリカに住んでいた母から教わったクリスマスのごちそうを紹介します。オールドアメリカンスタイルの、家庭でできる気楽な料理です。プロでないのですから、それほど気を使わずに、楽しく行きましょう。

 

1・ローストチキン 温野菜添え
2・ブッシュ・ド・ノエル
3・フルーツケーキ

                                                    

1.ローストチキン(ローストターキー)

      やはりクリスマスは豪華にどーんと行きたいですね。

材料1・チキン丸ごと一羽(2キロくらいで約2000円です。)

材料2・詰めもの用:玉ねぎ1個、マッシュルーム数個またはきのこ類、セロリ1本、(その他好みにより鳥レバー、レーズン、栗など) パン粉カップ1

材料3・味付け用:にんじん1本、玉ねぎ2個、セロリの葉などとはしきれ野菜(焼くときの味付けに使います)

材料4・グレービー(ソース)用、片栗粉、小麦粉各大さじ1/2

作り方:

1・チキンを良く洗います。特に腹の中をきれいにして下さい。輸入物の七面鳥は、腹の中にビーニルの袋に入った「もつ」が入っていることがありますので、取り出すのを忘れないようにしましょう。水気をふいてから皮の表面に塩コショウを振り、サラダオイルを手で塗りつけます。

2・詰め物の準備をします。材料2を細切りにし、炒めて塩コショウしておきます。レーズン、栗はいためません。ここにパン粉をぱさつくくらい混ぜます。パン粉を混ぜる理由は、焼いているうちにチキンから出るジュースを吸ってもらうわけです。

 3・詰め物をチキンに詰めます。内臓を抜いた穴が下にありますから、そこからたくさん詰めてください。詰め終わったら、たこ糸を(毛糸)針に通して、穴をふさぎます。

4.チキンの手羽を背中に回してから、たこ糸で両足を縛ります。次に、胸の方からぐるりと巻きながら全体の形を整えます。

                                 おなかいっぱいに詰まっています

5・いよいよ焼きます。まず、オーヴンを200度に暖めておきます。天板にしばったチキンを脚を上にしておき、まわりににんじん、セロリ、玉ねぎなどの野菜と、あれば月桂樹の葉をおきます。付けあわせ用のにんじんグラッセの面取りをした切りくずなどもここに置きます。天板に水を2-3カップくらい入れます。天板をしっかり持ってオーヴンに入れ、2キロのチキンで約1時間半〜2時間焼きますが、20分に1回程度、オーヴンを開けて下の脂と水をスプーンでチキンにかけます。水がなくなったら足します。 皮がこんがりと焼けて、串を刺してみて透明なジュースが出たら出来ています。早く焼くには、途中でひっくり返してもいいのですが、おもいので難しいです。

         いざ、出陣。緑の葉はセロリです。

6.グレービーソース  天板からチキンを取り出した後の汁を使います。汁には、鳥から出たジュースや、野菜のうまみがたくさん詰まっています。まず大量に浮いている脂を取る為に、少し冷えてからポリ袋に入れ、なべの上で袋の下を少しはさみで切ります。切れ端が落ちないように注意してください。すると、脂が上に残り、汁のみがなべに入ります。お客の時にはこの汁をガーゼなどでこすのですが、家族で頂く時には多少の野菜かすが入っていても良いでしょう。脂が袋に残った状態で止め、なべの汁に小麦粉と片栗粉を混ぜた物を水に溶かして加えます。小麦粉だけでもいいのですが、少しダマになります。これを火にかけ、どろっとしたら塩コショウで味をつけます(丁寧にするには、脂で小麦粉を炒めて狐色にしたものを使います)。なお、天板に残った野菜類は捨てないで下さいね。スープを取って、あとでおいしいカレーに変身します(番外編参照)。

7.サーヴの仕方: 縛っていた糸を外し、脚を上にして大きな皿に置きます。脚にリボンを巻いたりしてもいいですね。良く切れるナイフでまず手羽とももを外します。次に、ささみの部分ですが、片側を外したら、もう片側は首の部分から少し深く切り込んで、首の下側にあるY(ワイ)字型の骨をつけて外します。この骨つきささみ肉を当日のメインゲストに差し上げます。この骨を、ラッキーボーン(Lucky Bone)とか、ウイッシュボーン(Wish Bone)といいます。そして、グレービーをかけていただきます。

                           メリークリスマス☆

付け合せ温野菜:にんじんのグラッセ、粉ふきジャガイモ、インゲンのバタ炒めなど、赤、緑、白のクリスマスカラーの野菜を付け合せます。

番外編チキンを食べた後の「がら」でカレーを作りましょう。肉を切り取った後のがらから、骨にまだついている肉を手でこそいで取りわけて置きます。この「がら」や、天板のこげた野菜類をこそげ落したもの、付け合せやグレービーの残りなどをすべて大きななべに入れて、月桂樹の葉を入れ、弱火で数時間ゆっくり煮ます。おいしおいしいスープが出来ます。このスープをざるなどでざっと漉して、取り分けておいたチキンの肉を使って後は普通にカレーを作ります。クリスマスの2,3日あとの我が家の定番料理です。本番のチキンより楽しみにされています。

2.ブッシュ・ド・ノエル

                     

          

有名な薪のお菓子です。これを見ると、なんとなくストーブの暖かい火を思い出して、心の中まで暖かくなるような気がします。ブッシュは薪(まき)、ノエルはクリスマスの意味です。このお菓子も凝ればいくらでもすごいのができるのですが、家庭で割と簡単にできるように書きました。

材料:(長さ30センチ、30×40センチ天板、普通より大きめです)

1・スポンジ:小麦粉95グラム、卵4個、砂糖130グラム、サラダオイル大さじ1、牛乳大さじ1

2・バタークリーム:無塩バター100グラム、砂糖50グラム、水大さじ1、卵黄1、ラム酒小さじ1、ココア大さじ1、アーモンドスライス少々、飾り用きのこ(砂糖菓子)

作り方

準備:バターを室温に放置して、柔らかくしておきます。 アーモンドスライスを少し焦げ色がつくまで焦がしておきます。これは枯葉に見立てて使います。

1.まずスポンジを焼きます。 ボールに卵を割り、砂糖を加えてよく泡立てます。もったりしてきたらふるった小麦粉を入れ軽く混ぜて、さらに牛乳、サラダオイルを加えてまた軽く混ぜます。これを天板に流し、表面を平らにしてから、トンとテーブルなどに軽くたたきつけて大きな気泡を抜きます。180度のオーヴンで14分ほど焼きますが、オーヴンによって焼け方が違いますので、表面に弾力があるかちょっと押してみて下さい。弾力があれば出来ています。

2.まだ暖かいうちに、スポンジを巻きます。手前の紙をはがしながら、巻き込んでゆきます。そっとね。静かに巻かないと割れてしまいます。巻く前にスポンジの表面にジャムや、ココアバタークリームを塗っても良いのですが、これはこってり派にお勧めです。巻き終わったら、敷き紙でそのまま巻いておき、冷えるまで待ちます。

2.次はバタークリームを作ります。砂糖と水を火にかけて溶かし、さましてから、といた卵黄に少しずつ加えてよくかき混ぜておきます。

3.柔らかくなっているバターを木べらでよくすり、ふわっとさせてここに2.で作った卵黄シロップを少しずつ加えて滑らかにします。最後にラム酒も加えます。バターが固かった時には、ガラスなどのボウルに入れて電子レンジの弱で30秒位しますと柔らかくなります。このとき、決して金属のボウルは使いませんように。 ここにココアの粉に砂糖を少し混ぜた物を加えます。純ココアはダマがありますので、そのまま入れるとむらになります。へらでつぶしながら砂糖と混ぜてから加えてください。なめらかになったらココアバタークリームの出来上がりです。幹の色に使います。

4.さあ、楽しい仕上げです。2.の巻いたスポンジの端を斜めに切ります。切った端のスポンジを少しむいて細くして、枝に使います。太いままでもかまいません。まず、ココアバタークリームをへらで塗って幹を作ります。長いほうに筋がつくように塗りましょう。幹らしくなります。フォークなどで筋目をつけてもいいです。ここに、枝を置き、まわりにココアクリームを塗ります。枝と幹の断面が渦巻になっていて、切り株の年輪らしいでしょう? この断面にもココアクリームを塗って、白のクリームをあらかじめ取り分けておいて年輪をしぼりだしで描いてもいいのですが、ここでは木の白さを出すためにそのままにしました。 アーモンドの表面を焦がして枯葉にしてちらし、ケーキの材料やさんで売っていた砂糖菓子のきのこを飾って森の雰囲気を出してみました。 なんか、童話の中の主人公になった気分ですね。

3.フルーツケーキ

           

パウンドケーキの項で紹介したフルーツケーキとはまた違ったフルーツケーキです。本場イギリスのクリスマスプディングをちょっと真似して、作ってみました。薄く切って香り高い紅茶で召し上がってください。

材料:18センチ丸型用

A:強力粉70グラム、薄力粉30グラム、バター50グラム、砂糖60グラム、卵2個、モラセス大さじ2(モラセスは、黒蜜で、製菓材料店に売っています)、ミックススパイス(シナモン、クローブ、ナツメグを2:1:1で混ぜた物)小さじ1、ベーキングパウダー小さじ1/4

B:ドライフルーツのラム酒漬け100グラム、クルミ50グラム、オレンジピール20グラム、りんごとバナナ各1コ、

作り方:

1・まず中身を準備します。ドライフルーツは、ラム酒に最低1週間漬けておきます。ラム酒はキューバのハバナクラブの7年物がお勧めです。くるみは、生の場合はさっと焼いてください。そしてざく切りにします。あまり細かく切らないように。りんごとバナナは、ざく切りにしてからバターで炒め、黒または茶砂糖大さじ2を加えて少し煮詰めます。焦げないように絶えず混ぜていてください。

2・天板を160度に暖めておいて下さい。フルーツたっぷりのケーキは、低温でゆっくり焼きます。

3・粉にベーキングパウダーを加えて、ふるっておきます。

4・ボウルにバターをいれて緩やかな温度で柔らかくし、砂糖を入れてよく練ります。これに卵黄を2,3回に分けて加えてさらに良く混ぜます。ここに、3のふるった粉と泡立てた卵白を交互に加え、混ぜます。

5・4に1の中身を入れ、良く混ぜ合わせます。

6・18センチの型に敷き紙を敷き、5を流し、160度の天火で1時間20分焼きます。

・このページ゙の頭に戻る

・1 ローストチキン

・2 ブッシュ・ド・ノエルへ

・3 フルーツケーキへ

・ホーム(トップ)ページへ戻る